そのために友達からヌラヌラ派と云う名称をさえ貰っているくらいなのです。で、ヌラヌラした物体に対する僕の触覚は特別に発達していて、里芋のヌラヌラ、水っ洟のヌラヌラ、腐ったバナナのヌラヌラ、そう云う物には眼を潰って触ってみただけでも、すぐにそれを中てることができました。
――谷崎潤一郎『柳湯の事件』

前後の文もヌラヌラ続きで、ひさびさにゲシュタルト崩壊が起きた。ヌヌララヌラララヌ。